実習, 教員紹介

北大での体験実習 〜春菜先生〜

海洋生命では体験実習というものがあります. この実習は希望者のみの参加となります. その目的はこちらをご覧ください.

今回は, 天野春菜先生から北海道大学 臼尻水産実験所七飯淡水実験所で行った体験実習時のお写真をいただいたので, 春菜先生のコメントと共に実習の様子を皆さんにお伝えします !


2023 年 2 月の実習時の写真です. 女子学生 6 名, 男子学生 4 名でした. 山羽先生 (中央) は, 私 (春菜先生) が学生の時からお世話になっていた先生で, 2023 年度で退官されました.

2023 年の臼尻水産実験所の外の様子. 昨年度は雪も多く寒かったです.

今年は 2024 年 2 月 17〜19 日の日程で行いました. 17 日は午前中から七飯町の大沼へ移動し, ワカサギ釣りを行いました !

お目当てのワカサギ !

なぜかイトヨ (トゲウオ) も !

釣った魚たちは次の日の午後, 体長・体重を測定して雌雄判別を行いました. 雌雄によって体サイズに違いがあるか ? 体サイズのヒストグラムから年級群がわかるのか ? など統計的な解析を行いました.

18 日の朝は臼尻水産実験所の宗原先生から, 北海道に生息する魚類についての講義を受けました.

講義のあと, 水温 5℃ の海へシュノーケリングです ! 函館近海ではこの時期にだけ産卵のために深海から接岸するゴッコ (ホテイウオ) という魚がいます. ゴッコは, 雌が産卵した卵を雄が守る習性があるため. 浅瀬で卵を守っている雄を観察することができます. 写真は洗面器に入ったゴッコです.

ドライスーツを着て準備します.

海に入る前にプールでドライスーツを着て浮かぶ練習です.

いざ海へ!

ゴッコは体重を測定した後, 解剖して生殖腺と肝臓, 消化管を取り出しました. 生殖腺と肝臓からはそれぞれ生殖腺体指数 (GSI) と肝臓体指数 (HSI) を算出します. 雌のゴッコはこの時期お腹の中はほとんど卵巣で占められています !

その後, 精子と卵を人工授精させました. 無事に解剖の終わったサンプルは, ゴッコ鍋と唐揚げで美味しく頂きました ! ゴッコ鍋は, 皮の部分のプルプルと卵のプチプチとした食感を楽しむ鍋です. 実習に使ったワカサギも天ぷらで美味しく頂きました !

19 日は, 七飯淡水実験所に移動してサケマスの実習です. 七飯淡水実験所はサクラマス, ニジマス, マスノスケ, イトウ, オショロコマなど, たくさんのサケ科魚類を飼育しています. この時期は, ニジマスとカットスロートトラウトの産卵期です. 採卵・人工授精の実習を行いました.

お昼に飼育されているサクラマスを塩焼きで頂きました !

午後は私 (天野春菜先生) と福田先生の実習です. 私はサクラマスを使って, 採血と肝臓・生殖腺・消化管の採取, 血清の電気泳動を行いました.

福田先生は脳の解剖です. みんなキレイに脳を取りだしていました.

3 日間, 北海道の魚にたっぷりふれあえた実習でした ! 臼尻水産実験所の宗原先生, 七飯淡水実験所の萩原先生・黒田先生, TA をしてくれた北大の大学院生のみなさん, ありがとうございました !